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5,着物のお手入れと防染糊の関係

どんな着物でも'洗い張り'ができるわけではありません。

一般消費者の大半が、どんな着物でも洗い張りができると思っています。、しかし、湯通しが出来ない着物であれば、洗い張りもできないということになります。


洗い張りの様子

以前の友禅染は水溶性の糊(米糊)を防染糊として染色していたので、蒸しをした後で糊を落とすために、必ず水洗いをしなければいけませんでした。

蒸しとは、反物を染めた染料を、生地に定着させて発色させるために100℃以上の温度で1時間ほど蒸すことを言います。
濃い色の方が薄い色より時間がかかります。


そのため、こうした着物は洗い張りやシミ抜きで水を使っても色が流れ出す心配はありませんでした。


防染糊の役目は、反物に柄の下絵を描きその輪郭線にそって糊を置きます。これを染色→蒸し→湯通しすると線が染まらずに白く残り、模様の一部分になります。


しかし、最近では防染糊として使用されている糊は、ほとんどがゴム糊(油溶性の糊)です。ゴム糊は水洗いでは落とすことができません。ゴム糊の除去には、ドライクリーニング溶剤であるパークロールエチレンや石油系溶剤が使用されています。このため、水溶性の余分な染料(未染着の染料)はそのまま残ります。 
 これが、シミ抜きを不可能にしたり、食べこぼしや汗などの水溶性の汚れが付くと色泣きしたり、移染したり、仕立て上がってから問題を引き起こします。最悪は、カビの発生です。

 ここにかつての友禅染と現代の友禅染との大きな違いがあります。着物のお手入れもドライクリーニング溶剤による丸洗いが主流になり、かつてのように着物の洗い張りが減少していたり不可能な理由の一つにこのようなことがあげられます

 

一般消費者には、非常に見極めにくいのですが、
①是非、一度自分の着物が湯通しのしてある着物かどうか、確かめるべきです。湯通しした着物には絹独特のしなやかさがあります。一方、湯通ししていない着物は、ゴワゴワした手触りがします。
②湯通ししていない着物は、糊や余分な染料の影響をうけやすいため、梅雨時の湿気は要注意です。春と秋の年2回の虫干しはする必要があります。
③当然、着物を購入の際には、湯通しされているかどうかが大きなポイントとなります。反物の場合は、糊による増量がなされていないかどうかが大きな購入条件となります。格安着物は、要注意です。

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